「刀は日本人の精神です。日本文化は刀と共に歩んできた文化だと思います」と話すのは、八代市二見下大野町の木村日本刃剣鍛錬所10代目木村光宏さん、30歳。
父でもあり師でもある9代目木村兼定氏に弟子入りし、もうすぐ13年目を迎える。
高校卒業後、迷うことなく刀鍛冶の道を進むことを決意し 5年間技術を磨いた。
年に一度、島根県で約一週間をかけて行われる刀工試験に見事一発で合格。
日本美術刀剣保存協会が主催する『新作刀展』では平成16年と17年の2年連続で入選を果たしている。
その実力は全国でも高く評価されており、国内はもとより海外からも注文があるそうだ。
刀は一人の刀鍛冶で月2本しか作ることができないことが法律で定められている。
そのため、一つ一つの作品に全精力を集中し、作り上げる、まさに一刀入魂。
「鉄を鍛錬して刃剣を仕上げるのは日本刀だけです。だから折れず、長く使えるのです」と日本刀の強みを力強く語る。
木村さんが愛情を込めて作る刀剣に『メイドインジャパン』の誇りを感じた。