こんにちは。TAS ARTのつぼです。
私は前職が広告業で、紙媒体のデザインをする機会が多くありました。
そのため、デザインを作ることは慣れていると思っていましたが、
実際にWebデザインに携わるうちに、同じデザインでも考え方には意外と大きな違いがあることに気づきました。
中でも私が難しいと感じたのが、「決まったサイズがない」ということです。
紙媒体の場合、広告枠の大きさや、紙のサイズなど最初から仕上がりのサイズが決まっています。
そのため、決められた範囲の中で、文字や写真をどう配置すれば見やすく、伝わりやすくなるのかを考えてレイアウトを組んでいました。
一方、Webサイトはそうはいきません。
パソコンで見る人もいれば、スマートフォンやタブレットで見る人もいます。
また、同じパソコンでも画面の大きさはさまざまです。
自分の画面ではきれいに見えていても、見る環境が変われば、文字の折り返しや画像の大きさ、各要素の位置関係も変化します。
紙のように一つの完成形を作るのではなく、形が変化してもきちんと情報が伝わるように設計する。
ここがWebデザインならではの難しさだと感じています。
実際に、見た目を優先してデザインを作った結果、
コーダーの先輩から「このデザイン、実装するのが大変かも…」と言われたことがありました。
デザインを作っているときには綺麗に見えていても、Webサイトでは画面の幅が変化します。
そのときに各要素をどう動かすのか、文字が増えた場合はどうなるのかなど、実際に表示されたときのことまで考えておく必要があります。
この経験から、「見た目が良ければ完成」ではなく、その先のコーディングまで想像しながらデザインすることの大切さを改めて感じました。
最近では、自分でコーディングする機会も増えてきたため、「このデザインを実際に組むならどうするだろう?」と考えながら制作するよう意識しています。
Webサイトの制作費を見て、「思っていたより高い」と感じたことがある方もいるかもしれません。
私自身、Web制作に携わる前は、一つのWebサイトを作るためにこれほど多くの工程があるとは知りませんでした。
まず、パソコンやスマートフォンでの見え方を考えながらデザインを作り、それをブラウザ上で表示できるようにコーディングしていきます。
さらに、完成したら終わりではありません。
画面の幅が変わってもレイアウトが崩れないか、文字は読みやすいか、ボタンは押しやすいかなど、さまざまな環境を想定して確認・調整を行います。
こうした工程を知ると、Webサイト制作に時間がかかる理由も少しずつ分かるようになりました。
もちろん、時間をかけること自体が目的ではありません。
パソコンでもスマートフォンでも文字が読みやすい。
知りたい情報を見つけやすい。押したいボタンを迷わず押せる。
一つひとつは小さなことですが、こうした部分を考えて作ることが、
訪れた人がストレスなく利用できるWebサイトにつながっていきます。
決められたサイズの中で情報を伝える紙媒体と、見る環境に合わせて形を変えながら情報を伝えるWebサイト。
同じ「デザイン」でも、求められる考え方には違いがあります。
実際に両方に携わったからこそ、その違いを楽しみながら、これからも「見る人・使う人にとって分かりやすいデザイン」を考えていきたいと思います。